中年パワーリフター日記

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zoom RSS 電子カルテの変更

<<   作成日時 : 2018/09/29 16:54   >>

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変更決意の経緯

忘れもしない、開業1ヶ月前の3月1日、
導入された電子カルテの
あまりのダメさ加減に
スタッフ一同、絶句した。

それまで私は、スポットを含め、
10数種類の電子カルテを扱った経験があったが、
これほどどうしようもない電子カルテは、
初めてだった。

その後、セットアップから検査機関や
オンコール機関とのリンク、
院内システムとの融合は自力でやった。
何しろ、SEさんも、電子カルテメーカーも
匙を投げた状態だったから
自分たちでやるしかなかった。

そして開業後、
何とか運用していたが、問題だらけ。

ディスプレイの1/3しか使わないから
文字や欄が小さい、よってミスも多くなる。
残りの2/3といえば、ベタである。

処方も病名も、入力しようとすると、
入力ダイアログが出るのは普通だが、
何故か、入力欄を隠すように出て、
その隠された欄のカーソルが
いつの間にか動いて、
その前の入力に上書きされるのは、
頻回にあった。

1号用紙、2号用紙がまるっと
消えるバグもあった。

特に病名チェックがどうしようもなかった。
数十円の漢方の病名チェックは熱心なのに、
約3万円の注射のチェックができない、
電子カルテであった。

患者様が増えてきて、
電子カルテの無能さがそのまま
患者様の不利益
(待ち時間や処方箋の不備)につながり、
非常勤医師からも、クレームが多かったし、
減点などの経済的損害も出た。

この電子カルテでは、風邪の流行や
インフルエンザ予防接種、
花粉症などには対応できない、
すなわちインフルエンザ予防接種が開始される
10月1日までに変更しなくてはならない、

しかしこれまでも、
電子カルテ変更の請願は、ことある毎に、
上に提出し続けていたが、
上の対応は、のらりくらりと先延ばしだった。

もう限界だ、と決意したのが7月。


無理なスケジュールと動かない上

上の説得と同時に機種選定をして、
現場の意志が決まったのが8月1日。

しかし、当院の上:経営の動きの遅さは、
折り紙付き。
心電図や心エコーの機種選定は、
昨年12月に終了していたのに、3ヶ月放置され、
実際に購入、リースの手続きが始まったのは、
今年3月のこと。
しかも契約まで1ヶ月以上かかる始末。
結局、開業に間に合わなかったという
経緯がある。

大きなグループだからしょうがないとは言え、
建物内のトイレに鍵を付ける、
たったそれだけに1ヶ月以上かかり、
鍵が付いても、テナントへの説明が、
もう1週間以上遅延して、
いまだ運用できていないことからも、
異常なほど、仕事が滞る経営のようである。

また重役の個人的なコネクションも、
現場の仕事の役に立つよりも、
妨害の方が大きい始末。

だから今回の電子カルテの変更も、
放っておけば、まだまだ
具体化はしなかっただろう。

しかし、現場の期限は10月1日。

一方、通常、電子カルテの導入、変更は、
機種が決まってからの準備期間が
3ヶ月は必要なのが、常識らしい。
発注から、ハード調達、基本ソフトを
メーカーで入れるのが1ヶ月。
医療機関に運び込んで
カスタマイズやデータの移行に1ヶ月。
スタッフの教育や、実際の運用シミュレーションに
さらに1ヶ月、とのことだった。

それを8,9月の2ヶ月でやろうというのだから、
あるメーカーなどは、「無理」
「今からだと12月になります」と鼻で笑っていた。

初めから無理なスケジュールだった。

さらに、案の定、、
コネではなく使える機種にする、
その説得に2週間かかった。
その後、機種が決まってから発注まで
上の動きは遅く、だらだらと時間は流れ、
新電子カルテのハードが到着したのが、
なんと!9月1日。

そこに電子カルテのソフト部分を入れて。

普通は、その医療機関用に
カスタマイズするのだが、
それをやると一ヶ月かかるので、
これまでメーカーが蓄積していた、
寄せ集めのコードを注入し、
画面の構成だの、ショートカットだの、
シート(組み合わせ登録による便利機能)なども
寄せ集めでインストール、
実際に、触って動かせるようになったのが、
9月7日。

それまでに、メーカー担当からは、
「スケジュール的に困難、無理!!」
と泣きが入ること、数回。

まあ、メーカーの泣きももっともである。
何しろ3ヶ月を3週間にやるのだから。

まして旧カルテからのデータ抽出は、
メーカーも初めてとのことで、
データ抽出ソフトの開発から
始めなくてはいけないのだ。


同時並行、突貫工事

電子カルテのマニュアルって、
電話帳(死語?)10cm厚ぐらいあって、
内容は、知りたいことの1/10も
書かれていない。

9月7日に電子的にマニュアルに
アクセスできるようになったが、
それまでに、2/3ぐらいを印刷してもらい、
紙のマニュアルを読みこんだ。
操作もせずにマニュアル読んだって
わかるわけもないが、
基礎知識として頭に入れたことは、
後で役に立った。

9月7日に模擬的に使えるようになった段階で、
私もスタッフも、
想定される状況を自分で想起して、
使ってみた。

もちろんインストラクターもいたが、
実際の業務の、あり得る事態は、
あまりにも多く、
それをいちいちインストラクターが
教えられるはずもない。

一方、寄せ集めのコードや
その他表示形式、入力補助、定型文、
ショートカット、処方時の用法、コメント、
備考欄入力など、
それらをコードまで深く分析すると、
マニュアルに書いていないことまで
理解できた。

そこまですると、
自分のやりたいことの解決の糸口が
見えてくる。
そこまでして、できない手順を
インストラクターに聞くことで、
時間を節約できた。

つまり、表面的な操作ではなく、
意図した操作を実現するための、
手順、隠された機構を探ったうえで、
インストラクターに質問する。

私だけでなくスタッフが
こんなことをやれるようになったのは、
旧カルテがあまりにも無能であったから、
運用するためには
そういう能力が必要だったからだろう。

何にでも悪い面ばかりではないのである。

初めは懐疑的であったメーカーも、
こちらの掘り下げを見て、
「できる!」と思ってくれたらしい。
積極的に講習や電話相談に
乗ってくれるようになった。
「普通ここまで説明しないんですが」
と言うインストラクターはとても嬉しそうである。

旧カルテの患者様データが注入されると、
それまでのカスタマイズが消える部分もある。
それでもあえて、作り上げてみた。

データ注入

データ抽出ソフトができたのが、18日。
すぐにデータを抽出し、
新カルテ用に変換されたのが、21日。

先週末を使って、メーカーが
サーバーに落とし込んで、
当院に復帰したのが25日。

そこからスタッフ全員と
メーカーインストラクターで、
データの確認、補正
(特に頭書は約10%補正が必要)に
取りかかった。

また、データ抽出から注入までの
1週間の新患の頭書の入力、
25日以降は、
新旧のカルテ両方を立てての診療と、
事務スタッフの負担は3倍になった。

カルテの中身の移行はさらに問題である。

普通の医療機関では、
旧カルテを併存させて、
診療のたびに参照することが多い。

しかし今回、新旧カルテは、
セキュリティ強化のため、
ネットワークを分離したので、
直接のコピーができない。
併存といっても別ネットワーク環境では、
既往歴や経過、Problem listなど
全て手打ちになる。
これでは、数ヶ月通院している患者様に
対応できない。

しょうがないので、
最後の受診部分のカルテ
(患者様によっては全てのカルテ)を
旧カルテから新カルテへ移植した。

そのために、一時的に、
USBリンクケーブルを使ったが、
これがデータベースと相性が悪く、
新カルテが容易にハングアップする。
ハングアップしないようにできるのに、
かなりのtip & trickが必要だった。

処方は全て手打ち。
でもこれは、処方手順に習熟する
ドリルになった。

4日間でこれらの作業を
実際の診療の合間や残業で行ったが、
おかげで、事務スタッフは
新カルテにかなり習熟できた。

私は私で、新カルテのお作法に慣れ、
さらにこれまでの電子カルテでは
不可能であった、細かな設定もできた。

さらに、検体検査外注先との電子的リンク、
心電図システムの移植など
ようやく昨日夜準備が終了した。

10月1日から実際に運用だが、
旧カルテで運用を始めた時よりも、
ずっと安心である。

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